受験当日編 岐阜大学 工学部 機械工学科 知能機械コース

こんにちは今回は受験当日編

岐阜大学 工学部 機械工学科 知能機械コース

について書いていきます。

 

はじめに簡単な自己紹介をしておきます。

現在 公立大学 機械科 2年

岐阜大学 工学部 機械工学科 知能機械コース 合格

三重大学 工学部 総合工学科 機械コース 合格

福井大学 工学部 機械システム工学科 ロボティクスコース 出願のみ

 

岐阜大学編入試験は毎年、6月の第3土曜日に実施されます。(今年は6月17日)

 

試験内容

・数学(微分積分線形代数

・専門科目(材料力学、機械加工、機械力学、流体力学、熱力学、制御工学)

・面接(口頭試問を含む)

 

受験する年によって変わるかもしれないため、岐阜大学の募集要項を確認するのがよいと思います。

 

当日

岐阜大学までは実家から電車とバスで1時間半ほどで着くため、当日の朝出発しました。岐阜大学には8:00に到着しましたが、到着したのが早すぎて誰もいませんでした。

私は、春休みに岐阜大学へ下見に行っていましたが、バスが到着時刻の15分ほど遅れて大学に到着しました。岐阜大学行のバスは時刻表の時刻より遅れることがよくあるらしいので、早めに到着するよう計画するのがよいと思います。

 

岐阜大学のバス停から工学部の入り口まで歩くと、入り口に編入試験の案内があり、8:30まで中には入れないようでした。外にイスとテーブルがあったので、荷物を置いて座って面接の資料を読んでいると、他の受験生らしきスーツを着た人が少しずつ集まってきました。

 

8:30になり、受験者控室に入りました。大学らしい大きな教室に入ると、黒板に

TOEICのスコアシートの返却希望届を出願時に提出した人は工学部学務係まで取りに来てください

と書いてあったので学務係まで行きました。

 

私はTOEICを610点で提出したのですが、スコアシートを返却してもらうときにチラッと見えた他の受験者のスコアが680点だったので少し青ざめました。

 

受験者控室に戻り、自分で解いた過去問の解答の間違えた場所の再確認をしていると、9:00頃に他の受験生がたくさん入室してきました。

 

他の受験生は同じ高専の友達と来ているようで、数人で集まって勉強したり、話したりしていました。広い教室だったので散らばって座っており、他の受験生がどんな参考書を持っているのかはわかりませんでした。

 

9:10になると案内係の方が来て、荷物を持って学力試験室へ移動するように指示されました。

 

学力試験室は各学科ごとで分けられており、受験者控室と同様の広い教室でした。

 

受験番号の書かれた座席表を確認すると、機械コースの受験生は数十人いましたが

知能機械コースの受験生は私を含めて2人だけでした。

 

例年、知能機械の受験生は5~7人のうち半分が合格していたので、内心ガッツポーズをしていました。(後に絶望する…)

 

自分の受験番号が書かれた席に座り、荷物を整理すると、すぐに試験監督の先生が来て試験の説明が始まりました。学力試験室に入ってからは勉強できる時間はありませんでした。

 

数学 (9:30~10:20)50分

問題用紙を開いてびっくりしました。過去3年間と比べ出題方式が少し変化していたのです。

 

数学は毎年、大問1が線形代数、大問2が微分積分となっています。線形代数は大問に独立した小問が数個あり、微分積分微分が独立した小問が数個、積分が誘導付きの小問数個です。

 

しかし、今年の線形代数は大問1つに大きな問題があり、それを誘導付きで解かせる出題でした。

 

しかも、2014年に出題されたことのある3行1列の行列と漸化式を組み合わせた問題でした。

 

私は過去問で類似問題の解答を見たとき、「これは最後まで解ききれないし、たぶん出題されないな」という勝手な予想をしていました。

 

が、その予想は大外れし、線形代数はその1問のみでした。

(余談ですが…2行1列の行列と漸化式を組み合わせた問題は岐阜、三重ではしばしば出題されています。3行の場合よりは簡単に解けるので、練習しておくと良いと思います。)

 

やばい!と思い、すぐに大問2を先に解くことにしました。

 

大問2も例年と少し変化していました。微分の問題が簡単な問題となり(偏導関数を求めるだけ)積分の問題も小問での誘導が少なくなっていました。

 

積分は毎年よく出る計算問題で、前問で文字を含んだ不定積分を求め、最後にそれを利用して定積分の計算をする問題でした。

 

しかし、積分の計算がかなり厄介で、きれいな答えが求まらず、計算ミスしていないか確認しているうちに、30分を費やしていました。

 

岐阜大学の募集要項の合否判定基準の一つには

総得点が合計点の50%未満の者は合格対象としない

とあるので、線形代数を全く解かないのはまずいと思い、残りの20分で大問1に取り掛かりました。

 

しかし、焦っている状態でほぼ初見の問題が解けるはずもなく、

積分の計算チェックをした方がよいのではないか

線形代数を1問でも多く解くべきではないか

などと雑念が頭の中をぐるぐる回っていました。

 

残り時間が5分になったとき、大問1の⑶のみは前問の結果を使わずに解けることに気づき、残り時間をすべて⑶の計算と見直しに費やし、数学が終了しました。

 

正直、この時点でかなり落ち込んでいましたが、周りの受験生の会話を聞くと、大問1、2ともにあまり解けていない様子でした。

 

次の試験までは25分ありましたが、お手洗いを済ませて試験室に戻ると、試験監督の先生が準備をしていたので勉強する時間はあまりありませんでした。

 

専門科目は私の得意な制御工学が過去2年間、出題されていたため、今年も出題されることを願い、気合を入れました。

 

専門科目 (10:45~12:50)80分

試験開始前に配られた解答用紙を見たとき絶望しました。大問1の解答欄に「長所、短所」と書かれた欄があったのです。これは、私が出題されないと予想していた機械加工の問題が来てしまったと悟りました。

 

専門科目の解答方法は一部答えのみを解答し、他は全て導出過程の記述も必要です。(過去問を解く際は記述の練習をした方がよいです!)

 

例年、大問3つの構成となっています。

今年の出題は制御工学が出題されず

大問1:機械加工、材料力学

大問2:流体力学

大問3:機械力学(振動工学)

でした。詳しい内容は後述します。

 

大問1は問1が機械加工、問2が材料力学でした。例年、大問1は材料力学が2問出題されていました。SFD、BMDを求める問題が過去3年で2回出題されていたため、かなり演習を積んでいましたが、出題されませんでした。

 

問1の⑴は大学1年の時に習った工業材料の知識をなんとかひねり出し答えましたが、⑵は何を言っているのか分からなかったため白紙のままにしました。(切削加工に及ぼす長所短所を答えよ…みたいな問題だったと思います。)

 

問2の材料力学はひずみの問題でした。引張り、圧縮も演習を積んでいましたが、ひずみに特化した問題をどの参考書でも見たことがなかったので完全に初見の問題でした。

 

しかも、真ひずみの公式をきちんと覚えていなかったので、公称ひずみとうろ覚えの真ひずみの公式で解答し、後半は白紙にしました。

 

大問2は流体力学でよくある管路とU字管マノメータの問題でした。⑴⑵で水平の時、⑶で傾けたときの変化を答える問題です。参考書によく似た問題があったので、15分ほどで解き終わりました。

 

大問3は機械力学(振動工学)で結構な問題量でした。問1は円環に複数の質点をつけた系の固有振動数を求める問題でした。よくありがちな問題ですが、力のモーメントを求めるための幾何学的処理が厄介でかなり時間を費やしてしまいました。

 

問2は初めに減衰のない振動を解かせて、後半で減衰のつく問題でした。私は、減衰ありの振動は制御工学ではかなり演習していましたが、振動工学は自由振動しか演習していなかったため、後半は問題が求めている値の公式さえ分かりませんでした。

 

後半の部分は制御工学の求め方でゴリ押し、記述しました。その後、見直しをしたり、材料力学をなんとか解けないか、と考えているうちに時間切れとなりました。

 

解答回収後、周りの受験生が機械加工や振動工学の話をしているのを聞いて、もうだめかもしれない…と絶望していました。

 

受験者控室に移動し、昼食を食べながら岐阜大学の機械工学科に進学した高校の同級生に「落ちたかもしれない…」という連絡をすでにしていました。

 

面接 (13:00~)

13:00になると試験室に担当の先生がきて面接の説明が始まりました。紙で用意した資料は見ることができましたが、携帯電話は電源を切り、待機中は使わないように指示されました。

 

担当者に受験生が二人ずつ呼ばれ、面接室に入っていく方式でした。私は知能機械コースでは1番でしたが(2人しかいない)面接に呼ばれるまで40分待っていました。

 

待機中は自分で用意した面接の原稿を確認したり、リラックスするようにしていました。

 

自分のひとり前になると担当者に面接室の前で荷物を持って待機するように言われ、ついに私の番が来ました。

 

面接室に入ると教授が3人座っており、イスが2つと机が置かれていました。イスに荷物をおいて受験番号と名前を言うように指示されました。

 

面接で聞かれた内容は以下のことです。

志望動機

なぜこの研究(志望動機の)をしたいのか

なぜ現在、在学している大学に進学したのか

何にこの研究(志望動機の)をどのように応用、実現できそうか

最近気になった科学(機械)のニュース

大学で何をしたいのか、具体的に

自己アピール

併願校

 

面接官の先生は全員が質問してきました。緊張してあたふたしてしまい、先生が話出そうとしているところに言葉を重ねてしまったりしましたが、ほとんど予想していた質問だったため、すらすら答えることができました。

 

しかし、大学で何をしたいのかという質問の答えは何も考えておらず

岐阜大に高校の同級生がいるため一緒に勉強したい

という、わけのわからない回答をしてしまいました。

 

そこで、なにをしたいのか具体的に説明してほしいと言われ

新しい友達や研究室の同級生と勉強会を開きたい

という、さらにわけのわからない回答をしてしまいました。

 

ちなみに、募集要項には口頭試問を含むとありましたが、私の面接では口頭試問は実施されませんでした。

 

帰り道では、

試験も面接も微妙だったし絶対落ちた…

なんとか合格していてくれないか…

三重も同じ難易度だったらどうしよう…

などと同じことをずっと考えていました。

 

しかし、1週間半後には三重大学の試験が迫っていたため、次の日には気持ちを切り替えて三重大の試験勉強に全力を尽くすことを決意しました。

 

三重大学の受験当日編は後日、お話ししたいと思います。

 

合格発表(7月3日)

岐阜大学の合格発表は三重大学の試験後、福井大学の試験前に発表されます。岐阜大学に落ちた場合、福井大学まで受験に行かなければならないです。正直、三重大学の試験がかなり手ごたえがよかったため、三重大に行く気持ちが強くなっていました。

 

福井まで行くのは大変だけどしょうがないと思いながら、移動の日程を立てていました。

 

合格発表の日はお昼まで大学の授業がありましたが、どうせ落ちているだろうという気持ちでいたので、普段通りの気持ちで家に帰り、正午になったところで岐阜大学のホームページが更新され、番号を確認しました。

 

知能機械コースの欄を見ると私の受援番号がありました。(合格者は私のみでした。)おどろいて飛び上がりました!

 

家族、地元の友達に連絡しているうちに、合格したんだという実感がわいてきて涙がでてきました。

 

連絡を見た地元の友達がすぐに電話をかけてきてくれて、合格を祝ってくれたのでとてもうれしかったです。

 

次の日に、岐阜大学から合格通知書と入学意向調査書が届き、入学するということで、岐阜大学へ郵送しました。

 

入学意向調査書の締め切りは8月4日までの1か月となっているので、他に併願する人にもかなり優しい仕様です。

 

以上が岐阜大学 受験当日編となります。最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

次回は、三重大学 受験当日編となりますので、読んでいただけると嬉しいです。

はじめに

こんにちは

Chinenと申します。

2023年 岐阜大学 工学部 知能機械コース

に合格したため、編入体験記を書いていこうと思います。

 

私はよくある高専からの大学編入ではなく

大学からの大学編入なので

大学からの編入、また高専から岐阜、三重大学

目指している人の参考になれば幸いです。

 

具体的な内容は

・受験当日編

・普段の生活、勉強編

・おすすめの参考書編

など分けて書こうと思います。

 

最後まで読んでいただけると嬉しいです。